マイナスの感情をプラスに

マイナスの感情をプラスに

人は、組織の規範に順応し、その模範になるために、まさに典型的な上司像を演じることができる。カリスマ的なリーダーシップというイメージを重視し、上層部に並々ならぬ存在感を示し、部下の尊敬を集めることにエネルギーを傾ける。意識が外部に集中しているため、どんなことでも他者から自分への働きかけと感じ、部下とのやり取りにも必ず自分なりの見解や回答を出そうとする。

 

期待を抱く部下と成功を分かち合いたいといった願望も強く、優秀な部下を殻から引き出したり、マイナスの感情をプラスに転化したりすることには長けている。裏方的な貢献も惜しまず、将来の成功への楽観をもたらしてくれる。細かいことを気にせず、目標への道筋を示す姿は、部下にとっても得るものが多い。このように頼りになる上司というイメージの強い人だが、自分の気持ちを意識するのをやめてしまうと、ワーカホリックな面が強調され、部下にも仕事人間であることを強要する。彼らにとって、プレッシャーで萎縮したり、私生活がうまくいかないことで仕事が手につかないという、あたりまえの現象が理解しにくい。

 

 

人の上司の自信は、実績に裏打ちされた非常に強固なものだから、人の上司の「囚われ」を根源的なレベルで矯正することは難しい。いかに正論であっても、個人的な反対や不満は″負け犬の遠吠え″としか受け取らない。人の上司に、意見を聞き入れてもらうには、彼への敬意をしっかり表明し、こちらに対する注意を喚起する必要がある。人は、自分の能力と業績に敬意を抱く相手には比較的寛容なのだ。そして人の上司の部下への思いやりが、結果的によい仕事をし、よい成果を導き出すために必要なことである点を強調するべきだろう。


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