繊細な配慮ができる人

繊細な配慮なんてする奴いません

人は、強い保護者を探し、従順さを示し、彼に守ってもらいたいという意識と疑念的な立場で権力に反抗することの間を行き来しながら、不安感を和らげようとする。子ども時代からの経験で人は「弱くて臆病な自分を守ってくれる」権力者への依存心と「自分を脅して弱みにつけ込む」権力者への反抗心を身に付けたのだ。社会生活を送るとき、人は、従順さを示すことが多いが、根底にあるのは常に権力への不信感だ。自分が、権力者に利用されることを恐れる一方で、行動力とパワーのある人間を高く評価する。この評価は、往々にして過大評価のレベルにまで至り、強いリーダーを求める願望と強いリーダーヘの畏怖の念を同時に抱かせる。人にとって、強いリーダーはすばらしいが、怖いのだ。人の部下は、上司をもこうした意識で眺めている。権力をもつ者が、彼らには、実際よりずっと強く見えるのだ。特に怒りは恐ろしいので、怒っている上司は、すべて怖く見える。

 

人の部下に対し、上司は、ガラス細工に触れるような繊細な配慮が必要だリーダーに身を委ねるのは、そのリーダーが公平で、公正であることが条件だ。リーダーに言行不一致などがあると、人はとたんに不信感を抱くようになり、過剰反応によって反抗する傾向がある。プロとしての一貫した意識や優れた能力など、簡単には損なわれない規範を示すと、人は敬意を抱く。上司が、 一貫性と正しさを心がけることが、何よりも重要なのだ。さらに会話は、率直さを心がけねばならない。人は、利用されることを恐れているため、人の表面的なイメージや演出を見透かそうと常に目を光らせている。人をじっくり観察して心を読もうとするのだ。率直さは、こうした人の悪癖を表面化させない。


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