何を優先すべきか

何を優先すべきか

人の第一の欠点は腰が落ち着かない点だ。彼らが、現在の仕事に集中することは少なく、意識が次の仕事に移りやすい。現在の仕事の成果が読めると、それを終わらせて次の仕事でさらに大きな成果を得ようとするので、集中力を欠き、仕事の質が損なわれることもある。また成功への過度の執着から、人は、明らかな失敗であっても、それを部分的な成功と考えたり、他者の責任にしたりする。危なっかしい計画から逃げたり、絡まった人間関係から抜け出し、急いでもっとよいものに移行しようとする。この腰の落ち着かなさは、失敗しそうな仕事や成果を上げにくい環境を回避する「囚われ」の産物だ。上司は、そうした時には、今の仕事に全力投球することを命じ、仕事の質をチェックしなければならない。また失敗は、失敗として認めさせなければならない。やる気を喪失しないような配慮は必要だが、同時にひとり善がりさや性急さに対しては厳然とした態度をとるべきだ。人は、往々にして他の部下より業績を上げるので、ついつい見過ごしがちだが、彼らが健全に成長するためには、とどまって周囲をゆっくり見渡す余裕が必要なのだ。人は、自己イメージを高めるために、それぞれの場にふさわしい態度や会話を心がけるので、 一般的には、交際範囲が広く、誰とでもうまくやっていける。

 

 

彼らは、ビジネスにおいて何を優先すべきかをわきまえており、競争に強く、グループ内での主導権争いなどに精力を傾ける。 一方、いったんチームプレーに思いが向かうと、グループのモティベーションを鼓舞し、隠れたリーダー的な役割も演ずるので、上司は、人のる気を維持するだけで、グループは円滑に機能する。しかし、優秀でなければ愛される資格がないと信じている人にとって、勝者であることは強迫観念なのだ。あまりに役割になりきってしまい、甘言だけに耳を傾け、苦言を拒否する。上司の忠告やアドバイスも「しかし仕事はうまくいっています」「待っていてください。結果は出しますから」といった言い方でかわす。その意味では、上司にとって、もっとも管理しにくい相手でもある。


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